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スポーツフロアを取り巻く環境の変化と、従来木床の問題点について
> 気候の変化 日本のスポーツフロアの歴史は、木を活かすことからはじまりました。
日本では古来より、豊富な森林資源を活かし四季環境に適応するよう木造建築が発展してきました。木造建築は湿気を吸放湿する調湿機能があり、室内空間を快適にする日本の風土に適した建築工法と言えます。 更に床に着目すると、能や歌舞伎など、木の床ならではの発音性を活かしたり、適度なたわみや反発性が足の負担を軽減させ、さらには断熱性も有し底冷えしにくいなど、木の特性を上手に活かしてきました。言い換えれば、木の素材ならではの性質を活かした建築床工法が発達してきたと言えます。 木の床について、北海道立総合研究機構林産試験場・澤田哲則氏著「人にやさしい床づくり」の一部を以下にご紹介します。 『床がたわむということには重要な意味があり、たわむことによって適度な柔らかさが得られ、それが踵や足首、膝、腰などの関節にかかる衝撃を緩和してくれます。つまり、歩行などで移動時の快適性が向上し疲労感を軽減してくれ、転んで頭や体をぶつけても衝突時のショックを分散して大事に至るような事故は発生しにくくなります。』 このように、床を程よい硬さにすることで安全性や歩行時の快適性などが向上しますが、昔ながらの木造床にはほどよい硬さがありました。木の床が「足触りが柔らかく、人にやさしい」と言われるのは、下地も含めて木の”たわみ”や素地の”すべり”が十分に活かされてきたからです。
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